診療所をご利用の皆様。いよいよ奄美大島全体が年末年始の医療体制になって来ました。そんな中、まずは年末年始の島内の診療体制について、診療所の受診状況、そして感染症に関する情報を共有したいと思います。
1)年末年始の島内の医療体制について
まず、奄美市のwebsiteでダウンロード可能な年末年始体制について共有いたします。
また、県立大島病院のweb siteには年末年始の発熱外来について記載がありますので個別に共有させていただきます。
http://hospital.pref.kagoshima.jp/oshima/
2)診療所の受診状況について
12月30日の今日は9:00〜17:00までの8時間の診療時間の中で85名の方が受診に見えました。そのうち、発熱外来は60名です。感覚的にいうと約半分くらいが新型コロナで、2−3名がインフルエンザという印象で、まだまだ圧倒的に新型コロナウイルス感染症の方が、インフルエンザウイルス感染症より割合が多い状況です。
雨の中の外来でしたし、診療能力としてはここからさらに大幅に多くの人を診療するのは難しい人数です。それでも、新型コロナの届出の限定や、抗原検査キットの配布が可能となったことにより待ち時間は夏の頃のような5時間、6時間となることはなく、1時間前後で収まっていると思います。皆様の現在の診療体制へのご理解誠にありがとうございます。
そして、薬剤や検査キットを提供してくれている業者さんも年末年始体制に入りお休みですので、診療所内の備蓄のみでお正月診療を行わなければならない状態です。同じ患者さんに何回も検査を行う、まだ発症から間も無く検査の信頼性が十分でない時期に検査を行うなどについては、限りある検査キットの在庫状況などからしても困難ですので、希望者全員に希望通り検査をするということは行っておりません。医学的に適切なタイミングやその感染症が疑われる患者さんに対してのみ検査を行っております。または家族内での発症などの場合は逆に検査を行わずに臨床診断として届出や治療を開始する場合もあります。年末年始の限られた医療資源の状態での診療でもあり、その点においては受診される方にもご理解を頂けましたら幸いです。
3)感染症に関する情報
テレビなどでも報道されておりましたが、季節性インフルエンザも日本全体の定点あたりの報告が1を越え、流行の入口に入ったと方向がありしました。しかし、本来毎週金曜日の報告が出る詳細も年末に入り、報告は年明けとなるため詳細は不明です。前回の定期報告でもご報告したように奄美大島でもインフルエンザウイルス感染症も散見されておりますが、それでもまだまだ新型コロナウイルス感染症の患者さんの方が圧倒的に多い状態です。
また、新型コロナウイルス感染症につきましてもまだまだ実行再生産数は1.0を超えており、この年末年始の間も増加し続けています。感染診療以外の医療に影響が出てしまわないよう、皆様のご理解ご協力をお願いいたします。
各市町村のwebsiteにもこのような告知があります。楽しい年末年始かと思いますが、どうか島の医療が持ち堪えられない状況になってしまわないよう、また、重症化しやすい高齢者への感染拡大がおこらないよう、ご協力をお願いいたします。
