スタッフ、家族のみんなありがとう
診療所をご利用の皆様。診療所の1年を締め括るべくブログを書くことにしました。
2022年最後の診療所のブログに何を書こうかとても迷いました
この1年間を1文字で表現するなら
【走】
というのが私個人の実感です。
1月7日に新型コロナウイルス抗原定性検査を開始してから、怒涛のコロナ診療が始まり、それが一度も緩むことなく1年が過ぎ去った感じです。
コロナの波をかいくぐりながら【走】り抜けた1年でした。
この1年は島の高次医療機関が本来取り組まなければならない高度な医療、新型コロナウイルス診療以外の医療にどれだけ注力できる環境を島全体として作ることができるのか?ということを念頭におきながら、小さな個人診療所としてそこに向けて何ができるのか?ということを自問自答しながら過ごした1年でした。
少しは奄美大島の医療機能の維持に貢献できたでしょうか?そんな自信すら持てないような、自分の限界にただただ打ちのめされた一年でもありました。長い待ち時間、途中での発熱外来受付終了。思うようにいかないことばかりで歯がゆい思いがたくさんありました。
ですが、それでも、この1年を乗り越えてこれたのは、仲間と家族に恵まれていたからです。
通常診療、健診、定期予防接種、コロナワクチンなども並行しながら、1人でも多くの発熱外来受診の患者さんを受け入れる。他の医療機関が閉まっている、ゴールデンウィーク、旧盆や年末年始も全力で診察する。その私の想いを受け止めてくれた、診療所のスタッフは、眩暈がしそうな炎天下の夏も、風でフェイスシールドが飛んでしまう台風シーズンの風雨の中でも、冬の奄美の長雨の中でも、屋外での発熱外来に臨んでくれました。1日120人の受診、80人の発熱外来をこなす中でせわしなく、人が交差する日々の中でも笑顔を絶やさず、丁寧な患者さん対応、電話対応、に努めてくれました。1日40枚もの発生届を作成してくれました。自分達も時に新型コロナウイルスに罹患しながら、残されたメンバーがそこをカバーしてくれて、そんな時は苦しいはずなのに、みんなお互い様だからと助け合いながら、支え合いながら決して弱音を吐くことなく、私について来てくれました。私自身がこの1年は何度も苦しいと感じながら、心折れそうになりながらの日々でしたが、そこを乗り越えることができたのは、心強い、頼れる、仲間たちが私を支えてくれたからに他なりません。また、家では燃え尽きたようになっている私を何も言わずに受け入れてくれて、診療所へも毎日のように手伝いに来てくれた妻の存在も欠かすことができません。そして、私がコロナ感染してしまったら、診療所をしばらく閉じなければならないので、感染対策として子供たちにもだいぶ不自由な思いをさせたと思います。
この1年は本当に私の想像を越えるような激しい1年でしたが、周りにいる、診療所のスタッフ、家族に助けてもらい、支えてもらい、共に力を合わせて踏ん張って来たからこそなんとか乗り越えてこれました。
後ろ向きなことを言い出したら、いくらでも出て来そうなくらい、思い通りにいかなかったこと、辛かったことも多かったこの1年ですが、そんなことを言葉にしても、世の中が好転するわけでもないということをこの1年身をもって感じました。
だから、前向きに、感謝の気持ちをもってこの1年を締めくくりたいと思います。
この1年を共に私と一緒に歩んでくれて、共に乗り越えてくれた診療所のみんな、家族のみんな、本当にありがとう。心から感謝し、尊敬し、信頼しています。
そして、決して十分満足のいく診療体制を提供できたとは言えない1年でしたが、それでも、診療所へ足を運んで下さった利用者の皆様、ありがとうございます。皆様の診療へのご理解あってこそこの1年持ち堪えることができました。
来年はもっと診療所自体がパワーを身につけて、診療所として成長し、今年感じた歯痒さ、もどかしさを自分達の力で乗り越えていけるようにさらに高みを目指していきたいと思います。どうか地域の皆様の引き続きの応援、サポートよろしくおねがいいたします。
