診療所をご利用の皆様。1月24日、25日の2日間、奄美看護福祉専門学校の学生さん6名を受け入れさせて頂きました。私の印象としては診療所をご利用の皆様にも暖かく受け入れて頂いたと感じております。スタッフも初めての受け入れで緊張していたと思いますが、しっかりと対応してくれたと感謝しています。これから共に医療業界を盛り上げていく仲間となる学生さん達ですので、これからの成長が楽しみでなりません。貴重な機会を与えて頂いた奄美看護福祉専門学校の関係者の皆様にも心よりお礼申し上げます。
この先は、この2日間を通して原が感じたことをお伝えしたいと思います。
一言で言うと私としては、この2日間は『初心を思い出す』2日間でした。
地域の大きな病院と『みんなの診療所』は何が違うのか?
医者も一人、高額な医療機器もない。入院もできない。そんな小さな町医者の存在意義は何か?
県病院の救命救急センター長という立場を退いてでも『みんなの診療所』を始めたのはなぜか?
なぜこんな建築なのか?
そんなことを学生さんの質問に答えていくたびに、言葉で伝えていくたびに、『みんなの診療所』の目指すものを再確認することが出来した。
受診のハードルを少しでも下げたい。気軽に受診してほしい。病院嫌いを卒業してほしい。そんな気持ちから
病院らしくない建築となりました。
早朝/夜間診療、土日祝日診療、院内処方、国道沿い、名瀬から10分以内、予約なしで受診可能なども同様のコンセプトからです。
そして、医療者側からご来院いただいた方に歩みよっていきたいと言う思いから、『みんなの診療所』には受付がありません。
スタッフ誰もが私も含めて待合室に足を運び、ご来院頂いた方と出来るだけ隔たりなく関われるようになっております。
診察にお呼びするときも全員私が自分で診察室のドアを開けて診察にお呼びし、患者さんが席についてから、原は座ります。
少しでも患者さんの診察に集中できるようにするために、医師クラークと共に診察しています。そのため、原は極力電子カルテ操作はせず、患者さんとのお話や診察に専念できます。
そんな、みんなの診療所の
もっと受診のハードルを下げて地域に密着した地域に当たり前に存在する医療機関になりたい
もっと人対人の繋がりを大切にしたご来院の方との心の距離の近い医療機関でありたい
と言う思いが少しでも伝わっていれば幸いです。
そんな原の話を一言一言真剣にメモを取りながら聞いてくれて、そして時に笑顔で実習の時間を過ごしてくれた学生さんを見て、自分が医学生や研修医だった頃を思い出しました。また、自分がそうだった時と比べ、学生さんの素直さと真面目さにおどろかされました。どの学生さんも、素敵な方ばかりでこれからの成長が楽しみでなりません。みんな活き活きしているように見えましえた。
短い間でしたがここでの実習が、今後、看護師を目指して成長していく若い学生さんたちに少しでも伝わって、何かの動機づけになれていれば幸いです。
ここから、みんなの診療所が未来への種を蒔く道が始まります。診療所をご利用の皆様も、そうでない地域の皆様も暖かく見守っていただけたら嬉しいです。そして、地域の皆様と共に奄美の医療の未来を描いていきたいと思います。
