診療所をご利用の皆様。今年も残るところあと1ヶ月をきりました。診療所においても今年も様々な変化が起こりました。少しずつこの1年を振り返っていこうと思います。
1)診療時間短縮とその後
2023年1月からみんなの診療所は診療時間を短縮しました。1日に130人を超える受診を経験し、スタッフの少ない時間帯での診療に危険を感じたためです。その後の診療所の受診者数(保険診療のみ)をお示しします。これは、健康診断や予防接種にいらっしゃる方の人数は含みません。診療時間を短縮してからも受診者数は減少することはなく、実際はごくわずかですが増加しています。もし、同様の診療時間としていた場合はより多くの方の受診があったのではないかと考えています。診療時間を短縮しスタッフを集約化したこともありなんとかこの人数の診療を行うことができましたが、結果としてスタッフ一人一人が対応する人数には変化はなく、安全に落ち着いて診療を継続するためには引き続きなんらかの改善が必要な状態が続いていると原は考えています。

2)定期予防接種、インフルエンザワクチンを除く任意予防接種の増加
2024年4月からは五種混合ワクチン接種が開始となり、生後の1年で接種する予防接種の回数自体は実質減ったにも関わらず診療所では2023年は12ヶ月で821件だったものが、2024年は11ヶ月の段階で866件とすでに昨年を上回っています。保険診療での受診者数と総合して考えると日常的に行われる診療所内の業務全体としては2023年から2024年にかけて増加しました。

3)校医、園医、嘱託医担当の増加
2023年秋からそれまでに加えて、保育園園医2件、施設嘱託医1件を追加でお引き受けすることにしました。これも地域での医療活動の大切な側面であると考えているため、今後も通常の診療と並行してさらに追加での依頼があればぜひお引き受けしていきたいと考えています。また、2024年度からは元々担当させていただいていた小学校2校の内科検診のみならず、耳鼻咽喉科検診も担当させていただくことにしました。2023年秋には小学校の検診がないシーズンだっためあまり感じることはありませんでしたが、2024年春のシーズンは小学校、保育園、施設でのすべの検診が重なり、原個人としては48日連続勤務となりました。11月にも検診シーズンがあり、学会出張などとも合わせて34日連続勤務となりました。
4)総合的な診療所業務量の変化
9月の感染症が一時的に落ち着いていた時と比較し、10月以降時は徐々に発熱外来も件数が増加傾向であり、またインフルエンザワクチン接種も開始となりました。5月、6月の検診シーズン、10月から1月のインフルエンザワクチン接種シーズン、12月頃から2月までの感染症シーズンと通常の診療に加えて季節的に業務量が変動する状況が1年の半分以上を占める状況を考えると、現在の業務量の状況は2023年3月頃と比較すると以下のような状況です。

2024年も多くの方に診療所をご利用いただき、診療所としてもできる限りのニーズにお応えしたいと考え、工夫を重ねて現在の診療を継続していますが、今年1年を振り返っても診療所で受け止めることのできる医療ニーズとしては一杯のところに来ているように感じています。そのため、この9月頃からは来年以降の診療所の体制を考えるためにも様々な方と相談を重ねて参りました。その上で、2025年からはまた少し、診療所の姿を変えていかなければならないと考えています。このブログを通して段階的に状況をご説明しながら、来年以降の診療体制の変更について皆様にお知らせしていきたいと考えております。