診療所の皆様にご報告とお詫びです。
診療時間を短縮し、スタッフを集約化することでなんとか患者さんに対応することができました。しかし、通常診療以外のものも含めてトータルの業務量が増えたこともあり、診療所は慌ただしい日々が続いていました。
その中で定期予防接種も増加するなか、誤って有効期限切れの麻疹風疹ワクチンを接種してしまうという事案が診療所で発生してしまいました。
役場からの報告で事案を把握し、対象となった方にはお詫びと様子の変化がなかったかを早急に確認し、大きな有害事象は発生していないことを確認させていただきました。また必要に応じて抗体価が十分上昇しているかも確認しています。
スタッフ間でも直ちに、業務の流れを再確認し、必要な改善策を講じました。また、役場からの現地視察もしていただき、再発防止を固く誓った次第です。
これはあってはならない事案で、診療所の所長として深く反省しています。また、実際に接種してしまったお子さんやそのご家族にも多大なるご迷惑とご不安をおかけしてしまいました。この場でも改めましてお詫び申し上げます。
これはミスが生じやすい状況での勤務となってしまっていたことが原因と考えられ、その責任は全て原にあります。再発防止を誓うとともに、根本的な診療体制の見直しが必要と考えました。
特に、通常診療、発熱外来、予防接種、健康診断と多岐にわたる業務が混在している状況は注意力が散漫となってしまいます。今までも、受診者の数が増えてくる中で、発熱外来の時間を制限すべきではないか、健康診断も予約制にした方が良いのではないかという考えは何回も浮かんでは消えてを繰り返していました。ですが、少しでも地域の皆様の医療ニーズに応えていきたいという気持ちの方が強く、出来るだけ予約制や時間制限はすることなく、ニーズがあればいつでも診療所に足を運んでいただける体制を維持したいという思いで診療を継続してきました。
結果として、診療所を信頼して予防接種に来てくださった方にご迷惑と不安を与える形となってしまいました。診療のニーズに応えたいという想いはもちろんありますが、ご利用していただく方の安全を最優先に考えるべきであることは明らかでした。これは原の診療所運営上の判断の誤りでした。
そこで、2025年1月インフルエンザワクチン接種終了のタイミングで、
発熱外来の対応時間、健康診断での受診、予防接種の予約枠については従来の体制から変更する予定です。前回のブログの内容も踏まえて診療所が安定した診療を継続していくために必要な対応です。詳細については後日改めてご案内いたしますが、皆様のご理解を頂けましたら幸いです。