ここまでの3回で、救急外来で働きつつ感じていた疑問をお伝えしてきました。
ここで一度まとめます。
いろいろな事情で受診に結びつかない人がいます。
そもそも自分の体調に関心がない人
関心はあるが受診にまで結びつかない人
一度受診して通院に結びつかない人
受診したいが何からの事情で受診ができない人
その人たちに医療へのアクセスを作ることができたら、奄美の人は今よりもさらに元気になっていくのではなかいと感じています。奄美の人が元気なったら、奄美自体も一緒にもっと元気になることができるはずだと信じています。
なぜ上記のような地域のみなさんが医療へと結びつかないのか。その理由を私なりに考え、以下のような理由をあげました。
通院できる時間に医療機関が開いていない
待ち時間が長くて苦痛
病院の雰囲気が嫌い
医療従事者の態度が嫌い
院外処方が面倒くさい
たくさんお金取られそう
症状が無いから通院しても元気になっている実感がない

これらが一体となった時、医療はいままでのみなさんの持つ医療の概念を一新するような診療所ができるに違いないと
想像を膨らませながら『みんなの診療所』の構想を描いていきました。
もしこれらを解消することができたら、今はまだ医療機関への足取りが重たい方々も少しは気軽に訪れてくれるのではないかと考えました。
そこで、これらを解消するために『みんなの診療所:5つの核』をもとに独立の構想を練り始めました。次回以降は一つずつこの5つの核に具体的にどんな工夫をしていったかを書いて行きたいと思います。