4日臨時休診を頂きました。
ふだん診療所をご利用いただいている皆様にはご不便をおかけしました。
みんなの診療所が始まって1年。
朝5時20分に起きて21時に職場を離れる。
土日も祝日も盆も正月も診療。
という1年を過ごしてきました。
『働き方』としては無謀ですが
それくらい情熱を注ぐべき価値のある仕事だと思っています。
皆さんにとって『よくわからない』『できれば関わりたくない』医療が少しは親しみやすいものになったでしょうか?
この1年は私の家族にとっても変化の1年でした。家族の時間は明らかに減りました。
それは診療所の運営が安定したものになるまでの数年間は覚悟の上で臨んだこととはいえ、私にとっても、他の家族のみんなにとっても家族の時間こそ生きる活力でもあります。
そんな家族の時間を過ごし
次の1年間の生きるエネルギーを養うために4日間のお休みを頂くことにしました。

携帯電話の電源を切り
時計を外し
財布を持たない
この生活は一瞬だけ自分が医師であることを忘れさせてくれました。
家族で
海に出かけ
バーベキューをして
花火をし
スイカ割りで盛り上がり
かき氷を作り
水遊びをして
公園に遊びに行き
シャボン玉をして
自宅で夏祭りを開催する
目覚ましをかけずに朝日と共に起き
のんびりと昼寝をして
子供たちと風呂に入り
夜はオリンピック観戦をする
何一つ特別なことはないけれど
その一つ一つが尊く
子供達の弾けるような笑顔が愛おしく
妻の柔らかい笑顔に癒され
『人』としての自分の心が満たされていく4日間でした。

私が東京から奄美へ移住し
本籍も移し
奄美の医療に腰を据えて取り組みたいと思うのも
私を夫として大きな器で受け止めて支えてくれる妻や
私を父として慕ってくれる子供達に
私の生き様を見せたいと思うところがその根本にはあります。
それが奄美のためになっていればこれまた医師冥利に尽きるというものです。
診療所では 医師 ですが
家に帰ってくれば一人の 人間 です。
みんなの診療所は地域の人たちにとって医療をもっと身近なものにすることをもっとも大切な事と捉えています。だからこそ、診療所を離れた一人の人間としての私のことも皆さんに知って欲しい。そうすることで、もっと日常と医療の境目を無くしていきたい。そんなふうに考えてこの4日間の報告をここでさせてもらうことにしました。

家族からたくさんのエネルギーをもらいましたので
明日からまた平常通りの診療に戻ります。
これからもみんなの診療所の応援よろしくお願い致します。